どうも、太陽です。(No29)
突然ですが、中国でのビジネスの厳しさを「新しいビジネス教養「地経学」で読み解く!日本の経済安全保障」という本を参考にしてまとめます。
さらに「米中対立は他人事ではない」というテーマも絡めます。
興味がある人は続きをお読みください。
1 米中の対立。
いきなりですが、中国とアメリカは対立しており、日本もアメリカを追従しているので、否応なく、巻き込まれます。
で、中国でのビジネスが非常にしづらくなる未来予想図を予測できます。
その際、日本が経済安全保障上、国益を守るために3つのポイントが存在しますので、紹介します。
1 サプライチェーンの安全保障。
中国だけに日本の主要製品のサプライチェーンを頼ることは非常にリスクがあります。
そのためには、サプライチェーンから中国を切り離す、いわゆるデカップリング(中国との取引を断つこと)が必要です。
ですが、日本企業は中国生産に頼り切っているのでなかなか難しいのです。
2 技術不拡散による安全保障。
中国は技術を持つ企業を買収してきました。
そして、2020年に「千人計画」という、海外で活躍している一流の技術研究者を破格の待遇でヘッドハンティングしました。
そして、その人材を通して、技術を手に入れる計画が明るみにでました。
あるいは中国から海外の大学に留学生を送り込んで、最先端の技術を学ばせ、帰国させる策もあります。
アメリカは2018年に輸出管理強化法で、軍事転用されうる技術や最先端技術の輸出制限を決めました。
さらに外国資本による企業買収や留学生も制限しました。
これらを技術不拡散の安全保障といいます。
3 他国の規制からの安全保障。
米中どちらもが、お互いに規制を掛け合っています。
(アメリカは「米国イノベーション・競争法案」に含まれる「戦略的競争法案」によって、中国は「反外国制裁法」によって、です)
この米中対立に対し、「どちらの陣営につくか」を日本企業は問われています。
中国のウイグル人への人権侵害に対して、新疆ウイグル自治区で作られた綿製品などを輸入しない大統領令が発令されました。
で、これによって日本の衣料メーカーの貨物が差し押さえられました。
一方、中国も反発し、対抗措置をとったので、アメリカ側に日本企業がつくと、その企業は中国から制裁を受けることになり、日本企業は板挟み状態なのです。
中国でのビジネスがどんどん厳しくなる予兆でしょう。
アメリカによる中国デカップリングは、大きく、ヒトの分断、モノの分断、カネの分断に分けることができます。
最先端技術や機微技術の流出は人を介して行われるので、それらの技術を奪う人をアメリカから切り離すことが行われました。
例えば、中国から来る留学生や研究者に対してビザを厳格化したり、千人計画に関わる研究者の摘発を行なうことです。
モノの分断は、サプライチェーンから中国を切り離すことです。
例えば重要物資や戦略物資を中国の工場に頼ることは危険なので、それらの工場をアメリカ国内に戻すよう、日本などの同盟国とともに促しています。
カネの分断は、中国への投資をやめることです。
例えばアメリカ連邦政府の年金基金の運用先から中国株を排除しています。
さらに「外国企業説明責任法」により、3年以内に中国株は上場できなくなる予定です。
もっと詳しい情報は本を読んでください。
ところで、TikTokは中国に情報が漏れている可能性があったので、トランプ前政権は禁止しようとしましたが、バイデン大統領は許可し、さらにWeChatも使用を許可しています。
Zoomはセキュリティに問題があり、中国政府に情報が漏れている疑いがあります。
ですが、製造は中国で行なっており、本社はアメリカにある米国企業であるから、許可されています。
(台湾ではZoomの使用は禁止されています)
2 中国政府に蹂躙される日本。
現在、日本の市場を席巻しつつあるのが中国性EV(電気自動車)です。
中国政府がEVメーカーに補助金を出しているので、市場の販売価格が日本製より非常に安いです。
特に、バス会社や宅配業者が使うバスやトラックに中国製の業務用EVが食い込んでいます。
このEVは走るスマートフォンと形容でき、中国のバックドアが仕込まれた半導体がつけられ、日本各地を走り回り、「中国政府に日本の地理情報などが流出している」と思われます。
他にも光ファイバーに関する技術や、機密技術の情報を中国企業に盗み取られた事例が本には載っています。
2016年には、JAXA(宇宙航空研究開発機構)および防衛関連企業が、「中国から200回もサイバー攻撃を受けていた」とあります。
また、日本の電機メーカーは1980年〜90年代半ばまでは中国の安い労働賃金を狙って、中国に工場を作り、輸出し、大儲けしてきました。
ですが、2010年代に入ると、日本の電機メーカーは逆に中国に買収されています。
他には、軍事転用されかねない製品は、最終需要者を隠して注文してくるのが中国です。
日本の土地や水資源も外国資本に買われており、特に中国が一番多いです。
(太陽光発電の買い占めでも、中国系が幅を利かせ始めています)
ところで、アメリカも2007年〜2011年にかけて中国に技術をかなり盗まれており、本には一覧の情報が載っており、戦慄します。
3 日本政府がとっている政策。
中国に依存しない、サプライチェーンの多角化を政府は試みています。
基幹インフラ業者の特定重要施設導入に事前審査を実施し、罰則規定も設けました。
事前調査の対象となる分野は、電気、ガス、石油、水道、電気通信、放送、郵便、金融、クレジットカード、鉄道、貨物自動車運送、外航貨物、航空、空港の14分野であり、中小企業者は除かれています。
また、最先端技術の開発のために、協議会を発足しました。
特許を非公開にして、国家と国民の安全を守る行動も起こしています。
他にも、安全保障貿易管理を担う外国為替及び外国貿易法を制定しましたし、2017年の法改正で大量破壊兵器の技術、製品を規制しています。
ところで、2019年の日本国内の貨物輸送の約4割は海運であり、鉄道は4.5%、航空は0.1%です。
トラックなどの貨物自動車は半数以上の55.3%を占めますが、鉄鋼、原油、セメントの輸送は海運が半数を超えています。
原油に限っては81.4%が海運であり、日本のエネルギーの輸送は海運が支えているのです。
さらに、金属や化学薬品、石灰石、砂利や砂・石材、石炭やコークスも多くは貨物船を使って運ばれており、日本の産業基礎物資の輸送はその多くが海運に頼っています。
しかし、その海運が危機にあり、船員の高齢化や競争の激化による労働条件の悪化により、若い労働力不足が生じています。
さらに、日本の造船業そのものも危機的状態にあり、日本の新造船のシェアは世界の11%しかなく、中国が38%、韓国が33%もあります。
中国、韓国に負けている理由は、製造コストが高いからです。
さらに製造に関わる人材や技術が流出している面もあります。
日本の海運と造船業は再復活できるのでしょうか?
また、「医薬品の出発物質の多くは中国メーカーが握っている」という驚愕情報も本には載っており、驚きです。
「経済安全保障なんて僕たちには関係ない!」と思っていても、否応なく、米中対立に巻き込まれるのが世の常です。
今後は、中国と関連したビジネスは頓挫する可能性が出てきます。
(ゲームや映画などのエンタメは影響が少ない部類かもしれませんが)
ここで、本の短文書評を載せておきますので興味がある人は本を読んでみてください。
「「新しいビジネス教養「地経学」で読み解く!日本の経済安全保障」
3点。
日本の経済安全保障の基本や最先端の情報が手にとるようにわかる本。
特に、アメリカと中国の狭間で揺れている日本の立ち位置があぶり出されている。
本書では中国ではなく、アメリカ側につくべきという立場であるし、中国にかなり技術を盗まれていると書かれている。
日本の安全保障を見直したい政治家、さらに中国ビジネスを考えている社長や起業家などに参考になる本であろう」以上、ここまで。
4 僕が身近に感じている中国の脅威。
最後に、僕が身近に感じている中国の脅威を書きます。
経済安全保障のような大げさな話ではありませんが、「日本人が中国人による投資詐欺に巻き込まれる可能性がある」という話です。
Tinderでの出会いでは、写真を加工した美人の中国人女性が多く、日本人男性を誘惑してきます。
また、最近、僕が遭遇した事例では、ペアーズというマッチングアプリで、AI判別をくぐりぬけた、LINEのIDを直接載せたプロフィールを載せている女性がいます。
その女性のLINEを試しに登録してみると、最初は普通の会話から始まりますが、徐々に投資の匂いを漂わせてきます。
だいたい、外国人であることを最初から伝えており、その上で「服の会社経営や、仮想通貨やNFTなどをやっています!」と言ってきます。
狙いは日本人男性の金であると思われ、こんな馬鹿げた詐欺に引っかかる人は少ないでしょうが、念の為、注意喚起しておきます。
ではこの辺で。(3859文字)
このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。
あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。
参考・引用文献。